パラオで一番うまいと言われるハンバーガー、ベムエルミイ。 夜の野球場、パラオ人が練習試合をしているその横で、無愛想なおっさんがハンバーガーを焼く。 待っている足元にまとわりつく黒猫。 となりのベンチで喰うチーズバーガーとテリヤキバーガー。
シンプルでまあうまい。
ねだる猫におこぼれを与え、戦場へ向かう二人。
お土産購入という戦いの場へ!
【パラオ4日目~5日目】
バーガー食べたのが6時頃。それから三時間。
「決まらない!決まらない!お土産決まらない!」 嫁が叫ぶ。
イライラMAXのワタス。
結構会社の大人数に配りたいのだが、とにかうちょうどいいものがない。
て、いうかパラオはお土産はクッキー、石鹸、リップクリームくらいしかない。
クッキーは個別包装ではないので、ダメらしい。 ほかの菓子はアメリカかフィリピンの駄菓子、お土産にはちょっと・・・。
パラオに行ったとき、ホントお土産買うのは気をつけたほうがいいぞ!
ましてやブランド物買いたい!ってやつはグアム行け。
そんなモンほとんどない!
結局シャトルバスが出ない時間となり、店の人にタクシーを頼む。
パラオ初タクシー。
一律600ドルだ。
ぼったくりとかあるのかな・・・、海外タクシーに内心ビビっていたが むしろ逆に
「チガウヨオサツ、キンガクオオキヨ~」と.
日は明け最終日。 チェックアウトが9時。 で、空港送迎が3時半ということなので、暇になる。 部屋を出るとき、ちょっとした落書きをパラオにプレゼント。
で、行きたかった博物館に足を伸ばそうということにした。
パラオには歴史博物館が二つある。
パラオの伝統をメインに伝えるエピソンミュージアムと、スペイン、ドイツ、日本、アメリカ統治時代をメインに展示したナショナルミュージアムだ。
今回、無料送迎があるナショナルミュージアムへ。
15分ほどで、陽気で小太りのパラオおばちゃんが迎えにきた。
ナショナルミュージアムはナイトカヤックをしたプランテーションリゾートの近くにある。
旧館はかっての日本の南洋庁気象台庁舎だったそうな。(現在は図書館) 陽気なおばちゃんがそのまま受付をしてくれて、日本語で書かれたパンフレットを渡す。
「イッテラッシャイ~」 このパンフレット、日本人が作ったなこりゃ、とても詳しいわ。
全2階の展示室、まずは1階。神話などの古代の歴史からスペイン統治までの流れをざっと紹介。
別室に台湾人向けの台湾民族の展示(全部台湾語)と世界各国の民族品の展示。
2階はドイツから日本、そしてアメリカから独立までという構成。
謎めいた古代パラオ人の出生。(どこから来たのかまったくわからんらしい) 興味深い日本統治時代の資料や体験記。
道徳の絵本に、パラオ人と日本人の子供たちが海水浴をしていた。
みんな仲良くあそびましょという本文になんかぐっとくる。
老人たちの体験記が興味深く、悪い日本人に暴行を受けたのを見たというものから、
アメリカの空爆が来る前に、嘘をついてパラオ人たちを山に逃がした話、
日本人の仕立て屋で働きとても厳しかったが、そのおかげで仕立て屋を経営している話などなど。
パラオの民芸品として売られているストーリーボードという木彫りの装飾品。
これはパラオで図工の教員をしていた彫刻家、土方久功が彫刻を教えるとき、「パラオの文化を彫りなさい。」と教えたため確立したもの。
(余談、自分にとって土方久功といえば、小さい頃読んだ絵本「山の上の火」なんだよな~) アメリカ統治時のアメリカ上げ日本下げ教育に少々げんなりしつつ、内容の充実さに満足し終了。
記帳簿があったのでみると、ほとんどが台湾人か英語圏だった。
「日本人はこういうのを書く文化がないんだよ」 と嫁は言ったが、果たしてそうなのだろうか?と思いつつ名前を記した。 母のお土産にパラオ鳥図鑑を買い(嫁の猛烈なプッシュにより決定)ホテルへ引き返す。
ちなみに敷地内には、パラオの民族的な建物「バイ」と日本軍の砲台がある。 帰りの運転手は、かってお立ち台に立っていたのではなかろうかと思える40代ぽい綺麗な日本人女性。
話が弾み、最近コロール遷都した首都マルキョクについてとんでも情報を聞く。
「あそこコロールからものすごく遠いから、国会議事堂誰も行ってないのよね~職員の友達が言ってたわ~「ガソリン代かかりすぎるから誰もいかない!」って」
(一番の都会、コロールから25キロ離れにある)
俺「えっ!じゃあ国会はどこでやってるんですか?」
「コロールに旧会議場があるから、結局そこでやってるのよ~、マルキョクの議事堂が役に立ったのは、この間の台風の時の避難所になったくらいよ~。」
ちなみに首都マルキョクの人口は300人くらいである。
「そういえば、来る時の送迎、あの人館長よ~。」
俺「えっ!そうなんですか?」 「あんなことなかなかないわよ~めずらしい~」
と、微妙に喜んでいいかわからない情報をGET。
そのあと、10年ぶりに日本に帰ったら、全部が貧乏臭くなっててげんなりしたという話を聞いてホテル到着する。
「日本の空気はホント汚かったわ~」
フードチケットのアフタヌーンティーサービスがあったのを思い出し利用する。
朝食をとったあの食堂で振舞われるのだ。
色とりどりのスコーンがおっしゃれー!パンもついてて昼食替わり。 おっと、ダイビングで一緒になったジャックバウアー夫妻もご馳走になっていたわ。
同じ便で帰るんだな。
パラオ空港。
出国手続きにて、門のような二つの小部屋に、
ハゲのブッチャーパラオ人巨漢が二人ずつ座って処理をしていた。
これと似た光景どこかで見たことがある・・・・なんだろう?。
「仁王だ!仁王がいる!」
突如嫁が叫ぶ。
ああ!そうだ、これ浅草雷門そっくりだ! 二人のイカツイパラオ人が門両脇に構える仁王像にそっくり!
ありがたや、ありがたや~という気持ちで成田へ飛び立ったのであった。
終わり。
ああ~またパラオいきてぇ~よ~